【愛媛】石鎚山 2日目 2009

2 登山(関西以外)

西日本最高峰の石鎚山へ。一度は登ってみたい。
そんな想いから6月の梅雨の晴れ間を狙って実行に移すことにした。

さすらい記録

記録:2009.06.14
天候:晴れ
場所:愛媛県西条市
出発:成就
到着:山頂
地図:石鎚山系 公式WEBサイト
道程:往復 [1]成就→[2]八丁→[3]試しの鎖→[4]一の鎖 → [5]二の鎖→[6] 三の鎖→[7] 弥山 → [8] 天狗岳
歩行:ー
距離:片道4.7km
高低:
体力:★★  (鎖を上る)
技術:★★★ (鎖を上る)
見所:★★★ (天狗岳)
お店:★★  (弥山の休憩所)
駐車:ー
トイレ:弥山の休憩所
備考:

0545 起床

夜中の3時頃、雨音で一度目を覚ました。
その後、目覚めたら、ガスがかかっていたが、すぐに晴れ間が見えて安心。良い天気だ。他メンバも続々と目覚めて洗顔。

0600 朝食

納豆、目玉焼き、山芋、ノリ、味噌汁等々。朝食なのにボリュームがある。
ご飯をおかわりしてしまった。

0650 出立(標高1450m)

余計な荷物を旅館に預け、登山計画書を提出して出発した。門には立派なしめ縄がある。6月30日には儀式があるそうだ。周囲には我々しか見あたらない。

0710 八丁(標高1300m)

だらだらと山道を下る。天気はどんどん良くなってきている。後でこの坂を登るのかと思うとちょっと気が滅入る。コースタイムでは20分ほどで八丁。スタートはゆっくりな感じでちょうどよい。

ほぼ予定通り。
途中、鳥居があって、賽銭箱がステンレスでできていることをY本さんが発見。ここから木段を登って前社森へ向かう。環境保護かあるいは、ご神体を運ぶための足場確保かの理由だろうが、木段が続く。かなりの急登なので20分ほどで汗だくになる。階段はきつい。

0837 前社森

予定コースタイムより27分遅れで到着。ここまでがちょっとキツイ。全員、ちょっと疲れた感じ。木段は歩幅が合わないとしんどい。汗が噴き出る。

0850 試しの鎖

話に聞いていた試しの鎖にチャレンジ。私とY沢さんだ。他のメンバは巻き道をいくことになった。この試しの鎖は、これをクリアすると他の1、2、3の鎖も行けるということらしい。ほぼ垂直に近い鎖だ。直径3cmくらい、長さは50cmくらいはありそうな太い鎖である。ガイドブックによってまちまちだけど、地元の案内マップでは上りは48m下りは19mと記載されている。

10kg近い荷物を背負って上れるかどうか不安を覚えたが、ここまできたのだからと自分に言い聞かせた。Y沢さんが先頭、次に私の順番だ。腕だけで登ることはできないので、上手に足をつかわなければならない。周囲は大きな岩場なので足場が少ない。ルートをしっかり頭で計算して、三点支持で慎重に登る。落ちたりしたら大けがにつながる。

鎖には穴があるが、登山靴は先端が少し入る程度なので、うまく鎖の丸い部分に足をかけてのぼらないといけない。靴がしっかりしていないと滑りそうだ。なんとか登り切ったが下りを見て驚いた。崖である。下から巻き道を通ったメンバが見上げている。
今度は私が先に降りることにした。足場がよく見えないので、最初の一歩がためらう。思い切って、鎖にしがみついてずるずると足を伸ばしていくとようやく左足が足場を見つけた。そこからはゆっくりと手足を交互に送っていける。
着地。
ほっとするが、よくもまあこれを上って下りたもんだと我ながら感心した。
距離は、地元のマップに記載してあるほうが正しいように思う。下りは20mほどだった

夜明し峠(標高1652m)

ここから天狗岳の北壁が見える。素晴らしい眺めだ。天候もよい。青空だ。
梅雨の晴れ間はよく晴れる。しかし、あの北壁の上にある天狗岳は遠い。うっかり見とれてしまいタイムを記録するのを忘れてしまった。

0900 一の鎖

長さは33m。距離的には短い。今回はY本さんも挑戦するとのこと。Y沢さん、Y本さん、FJ田さん、
私と続いて上った。この鎖はそんなに困難ではない。女性でも十分上れる。肩を痛めているFK田さん以外がクリア。

0906 二の鎖小屋

ここまでくると土小屋コースからの登山客と合流。私たちのように成就からくる登山客は少ない。
ロープウェイが朝9時から営業を開始するからだろう。まだ本格的なシーズンではないので売店も閉まっている。ここで5分ほど休憩して二の鎖に向かう。

0930 二の鎖(65m)

先の団体客のなかに女性も混じっている。
ここでもY本さんがトライした。途中で、立ち止まるシーンがあったが、後ろから来るツアーのガイドらしき人にけしかけられてなんとかクリアした。
しかし、この二の鎖がけっこうしんどかった。なにせ、距離が長い。汗が噴き出てくる。息を整えてから上らないとふうふういってしまった。しかし、鎖の登坂も少し慣れてきた感じがする。
ここをクリアしてから次の三の鎖に向かう。

三の鎖(68m)

えっ! 垂直やん。ほぼ。
二の鎖で少し体力を消耗したが、せっかく今までクリアしてきたのだからと自分に言い聞かせて上ることにした。Y沢さん、FJ田さん、私の順番。
Y本さんとFK田さんは一目みるなり、「止め」。巻き道へと行ってしまった。
この三の鎖はけっこうシビアだった。登り始めるともう後戻りできない感じ。ここで手を離したら死ぬなあと思う。それほど垂直である。これも修行のため。自分を試されているのかも。不退転の決意がないと上れない。下を見ないようにして、少しずつ上る。ようやく登り切ると弥山の山頂にある石鎚神社の真横にでた。

0955 弥山(標高1974m)

他の登山客もちらほら。展望良し。すばらしい景色だ。荷物を置いて、メンバー全員で記念撮影。重い三脚をもってきた甲斐がある。

吹き出た汗をぬぐったら、いよいよメインの天狗岳(1982m)に挑戦!
今日は天候がよいので、足下が滑ったりする危険は少ないだろう。雨だったら断念するところだ。ラッキー!

晴れた日の弥山は、素晴らしい景色を与えてくれる。実に優雅で素晴らしい。
昨年剣山に登ったときに見た「ジロウギュウ」の景色に少し似てる。なだらかな緑の山肌が印象的。
近くに見えるけど遠い。見とれている場合ではない。すぐ横の天狗岳に行かねば。

さあ、意を決して天狗岳へと向かう。荷物は弥山の休憩所の横に置く。こちら側から天狗岳を眺めると遠くに数名の登山客が見える。近いようで遠い感じ。晴れていてラッキー。
上から見ていると山道らしいものは見えない。

10:00 天狗岳へ続く尾根に降りる

弥山から崖を10mほど鎖を使って下りる。そこから切り立った尾根沿いの道を慎重に進む。これって、マンションの3、4階から地上に降りるような感じ。ここにも鎖があった。
豊中20団のオリジナルCAPは赤。だから、よく見える。

尾根の両側は数百メートルもある断崖絶壁である。
周囲には安全柵もないし、一歩足を踏み外すと確実に死ぬだろう。今日が雨だったら絶対にいかないところだが、なんという幸運だろう。
最後の大きな岩場では、捕まる手がかりも少なく、そろそろと横滑りのようにして進む。下を覗くと目のくらむような絶壁である。FKさんは、とにかく安全なルートを慎重に選んで進んでいる。
他のメンバーは岩の上を直進している。怖えー。

大きな岩に直面。遠くからみたら、こんなに大きくはなかった。(はず)
実際はとても大きくて、滑らないように登るのが精一杯。慣れていればなんということもないのだろうけど。

1015 天狗岳(標高1982m)

ようやく、天狗岳の山頂につく。山頂にはちいさな石のほこらがあって、すでに到着していた
登山客数十名が展望を楽しんでいた。
場所を空けてもらって、メンバで記念撮影。西日本で一番高いところだ。振り返ると弥山が見える。う~ん。よくも、こんな危険なところを歩いてきたものだ。風が心地よい。

うん。気持ちがいい。
景色もいい。
ここに来てよかった。と、感慨にふける。

…しばらくして、引き返すことにした。
途中、他の登山客から私たちの帽子の後ろの刺繍にあるTOYONAKA 20を見てどこから来たのかと
話しかけられる。大阪の千里からだといっていろいろ話をつなげたら、なんと、そのなかのメンバの一人が私と同じマンションに住んでいると言うことが判明。世の中は広いようで狭い。

1035 弥山

無料休憩所にて昼食。缶ビール(550円)で乾杯!うまい。山頂限定の登山バッジ(450円)を買う。
その後持参したワンカップ酒で山の神様に感謝して乾杯。
ここの休憩所は山頂ロッジの一部分。宿泊代は8500円。時間に余裕があればここに泊まってご来光を見るというプランもありだろう。「今日は予約なしでも泊まれます」と張り紙があった。
休憩所の裏にあるトイレを利用させてもらう。すぐ横には太陽光発電と風力発電機2機が据えてあった。平成15年に完成したとかでまだ新しい。

遠くに見えるなだらかな稜線。その先は西の冠岳。新緑が映えて美しい。剣山からみたシロウギュウもこんな感じだったことを思い出した。写真がヘタなので遠近感がよくわからない。手前の松を入れて撮影してみた。

振り返ると、もう、ガスが迫ってきている。ぼくらは本当にラッキーだった。
あらためてみると、やっぱり天狗岳はすごいな。よく、あそこまでいけたもんだと感心する。
次の機会にあそこまで行けるかな?

1120 下山開始

下りはステッキを取り出して巻き道を進む。途中、鉄の階段がしっかりと据え付けられている。
ここから見る景色も素晴らしい。鎖を使って上るのもよいが、それだと景色は見えない。
巻き道にも見どころがある。

下りは階段で

1150 二の鎖小屋

1209 夜明し峠

1219 前社森

1310 八丁

1338 成就

下りはほぼ予定していたコースタイムでゴール。やったーという感じ。
旅館で預けていた荷物を受け取り、汗でグッチョリとなったTシャツを着替える。白石旅館でお土産のハシをいただいてロープウェイに向かう。メンバは神社でお守りを購入。

1420 ロープウェイ乗り場

下りの景色を見納めと感慨にふけりながら8分間を過ごす。

1430 駐車場

身支度し、登山靴を履き替えて出発。

1440 帰路につく

いよ西条IC → 鴻ノ池SA → 竜野西SA → 三木SA → 中国池田IC

感想

  1. やっぱり、来てよかった。いつかは登りたいと思っていたけど、実行に移して正解だった。
    梅雨時分だというのに天候にも恵まれた。ちょっとスリリングな山。十分満喫できた。
    是非、他の人にも勧めたい山だ。
    カブやビーバーには無理かも。ボーイもちょっときついかな。
  2. 今回の登山には十分に情報収集をしたつもりだったけど、ちょうどいいくらいだった。
    また、100円ショップで買った旅行用の圧縮袋がとても役に立ったことを付け加えておこう。
    手でクルクルと巻いてコンパクトに収納できるので、ザックのパッキングがとても楽だった。
    次回からも使用したい。
  3. 今回の登山には10Kg超のザックを背負うというテストを兼ねていた。
    わざと500mlの水を何本か背負っていたけど、きつかった。持物は最新の注意を払って背負わないといけない。本当にいるモノと不要なモノ。だけど、持っていきたいモノ。これらを十分に吟味して背負わないといけない。そう、思った。
  4. 今回は右膝はなんとか持ちこたえたが、次回の白山ではひょっとしたら痛めるかもしれない。両ストックを使うことを考えよう。なぜなら、帰ってきたら、右足より左足のふとももがパンパンだった。(右手にストック)一度の登山でも考えされられることシキリだ。

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