ベンチャー隊は、GWはどこへキャンプへ行く?なに?ハイキング。
ならば、六甲全山縦走にチャレンジしよう。テントを背負っていけば心配無用。
さすらい記録
記録:2015.05.04
天候:晴れ時々曇り
出発:須磨浦公園駅
到着:市ヶ原
場所:六甲全山
時間:約10時間。
地図:山と高原社「六甲・摩耶」
道程:[1]須磨浦公園駅→[2]馬の背→[3]鵯越駅→[4]菊水山→ [5]鍋蓋山→ [6]→[7]市ヶ原
高低:ハンパないくらい激しい
距離:26km
歩数:38600歩
装備:準備水分/ペットボトル500mlお茶1本(爽健美茶)、途中購入/ペットボトル500mlお茶2本(爽健美茶)、CCレモン500ml1本、カフェオレ350ml1缶、行動食/ウイダーinゼリー3パック(2パックがカロリー補給180kcal、1パックがビタミン補給35kcal)、その他/チョコレート1箱(一個23Kcal)、塩キャラメル(10粒入り)、1人用テント(モンベルクロノスドームⅠ型)、 ロールマット(エアー注入型)、シュラフ
服装:レインウェア上下。(ゴアテックス製)防寒を兼ねる
速乾Tシャツ(L.L.bean) ← 着替えを省略
ワークシャツ(ユニクロ) ←赤色の半袖シャツ
登山用パンツ(ミズノ)← 伸縮性のパンツ
帽子(キャップタイプ)
タオルマフラー(愛媛県製)
替えの靴下1足
手袋(自衛隊使用)
軽登山靴(シリオP.F.302)
ドイターザック(42L)
通信:ラジオ 1台(単三電池2)← 天気予報など
スマートフォン(iPhone 3GS) 1台 ← GPSマップ
ICボイスレコーダー(単4電池1)← 記録用
携帯電話(ドコモ) ← メイン使用
非常用バッテリー(マルチ対応)
GPSロガー(単四電池2)
地図:地図(神戸市発行の六甲縦走の地図)、コンパス(シルバNo.3)
薬 :サロメチール(筋肉痛対策)、救急用絆創膏 4枚、キズ消毒薬
備品:コースタイム表(自作A4サイズを折りたたんで使用)、ペン
上記を入れるチャック付ポリ袋(100円shop)
濡れティッシュ1
ヘッドランプ1(単4電池3)
予備の電池(単4電池4、単三電池2)
腕時計(カシオプロトレック)← 高度計使用
財布・定期
今回の活動はベンチャー隊としての活動だ。当初4名が参加する予定だったが、急用が重なり2名の参加となった。私を入れて3名のパーティだ。動きのとりやすい人数だ。
大阪からの電車の乗り継ぎは以下の通りだ。
0625千里中央0648新大阪0751須磨(山陽)0752須磨浦公園
片道1160円
コースはゆっくりペースに設定した。普通なら一日で14時間くらいで走破するところを二日で17時間30分で設定している。
0800 須磨浦公園
霧雨が降っている。気温は20度を切るくらいだろう。寒くはない。
須磨浦公園駅で下車する客は私たち以外見かけない。10kgを超えるザックを降ろして軽く準備運動をする。これから2日かけて宝塚まで歩くと思うと身が引き締まる。
私はこれが3回目となる六甲全山縦走だが、スカウト達は初めての挑戦となる。56kmというのがどれくらいのしんどさなのかはわからない。わたしもテントを背負っての縦走は初めてだ。
それと。わたしは2日前に箕面から京都まで48kmを縦走してきたばかりだ。その時に痛めた股関節がまだ完治していない。両太ももも張りが取れていない。少し心配だが歩けるだろう。
1人の落伍者もなく完走できますように。心に密かに願いを込める。
初めはわたしが先頭でゆっくり歩く。飛ばしすぎると後半ばててしまうからだ。
出発前の記念撮影 途中の展望所での風景
0830 鉢伏山
山頂には行かず通り過ぎた。横の山道を進む。
0840 旗振茶屋
ほぼ予定通りだ。霧雨が降っているので景色はさえない。遠くに明石海峡大橋が見えるはずだがはっきりしない。
0852 鉄拐山
眺望はまったくなし。汗をびっしょりかいている。気温は高くないが湿気は高い。
0924 大丸ピーコック
今夜の食料を補充する。わたしは水分を。
はらはらと雨が降っている。B君曰く、これくらいは雨といいません。とか。
彼は、元江戸川1団に所属していて、今は20団に転団している。江戸川1団では登山を鍛えられたらしい。
高倉台を抜けて国道を跨ぐと、第一の難関と呼ばれる400段の階段だ。
スカウト達には、3つの難関があるからと事前に伝えてある。ハアハアいいながら登りきった。
もちろん、最後尾は私だ。両足が悲鳴をあげる。10kgの荷物を担いでいると、いつもよりキツい。
0955 栂尾山(274m)
すぐに展望台に到着した。雨が止んできたようだ。ほぼ2時間歩いた。
1016 横尾山(312m)
記念撮影をして馬の背を目指す。ここで、ちょっと道を間違えてしまった。5分のロス。
こんなところで道を間違っている場合ではない。まだまだゴールは先だ。
1032 馬の背(棒標識)
滑りやすい砂地なのに雨で濡れているから危ない。どこかのスポーツ少年団がワイワイいいながらやってきた。子供達が「コーチ!」と叫んでいる。 馬の背の急勾配では私たちを先に通してもらった。 振り返ってみたら、よくもまあこんな急な渓谷を歩いてきたなと思う。
1051 東山
ここから板宿へ降りる道と妙法寺へ降りる道の分岐だ。下り坂をゆっくり下りるが、ザックが重いので一歩一歩が足に堪える。10分ほどすると住宅街に入る。下りのアスファルト道を歩き、妙法寺駅に向かう。周囲は誰も歩いていない。
1130 妙法寺交差点
住宅街を歩く。妙法寺小学校の交差点では、すぐ近くにローソンがあったが立ち寄らなかった。全山縦走の最後のコンビニだ。じわっと上るアスファルト道が足に堪える。
山道に入る手前にこじゃれた公園があったので小休止する。そろそろ重いザックが負担になってきている。おばちゃん2人がいて、どこから来たのと尋ねる。
須磨浦からと答えると、大変ね。次は菊水でしょ。あそこの階段は辛いわと詳しく説明してくれる。
しばらく休んでから出発する。民家を抜けるとやがて山道に入る。標高は低いが登り道は足にくる。ふうふういいながら登る。
1214 高取山(320m)
標高は低いが登りがきつい。ようやくたどり着いたのが荒熊神社である。
その少し上に高取山がある。
ここで昼食にする。すでに出発から4時間が経過している。歩行距離は10km弱。すこしペースが遅い感じだ。
ここには水場はない。重いザックを下ろしておにぎりをほおばる。
スカウトの背中からは湯気がもうもうと立っている。気温は16度。
近くで70越えと思われるおじいさんが上半身裸になって汗を拭いていた。お洒落なザックを背負っている。筋肉隆々だ。負けては入られないとばかり出発した。
1300安井茶屋
ここで水分の補給。空のペットボトルに飲料水を補給する。ついでにトイレ休憩。
ここまでで約13km。
気を取り直して鵯越駅を目指して出発する。数人のハイカーがいる。山道を抜けると再び住宅街に入る。至る所に「六甲全山縦走」の標識が見えるのでルートを間違うことはない。
この水は美味しい トイレ付近には数匹の猫が
1348 鵯越駅(ひよどりごえ)
狭い道を抜けると、鵯越駅に出る。鵯(ひよどり)なんて漢字は書けない。
この駅の横を抜けて歩く。チェーンがしてあるので通行止めのように見えるがそうではない。
以前、ここで道をさがしたことを思い出した。ここからは、気持ちのよい平坦なハイキング道が続く。3人とも黙々と歩くのみだ。
1420 水場
30分ほど歩くと、ゲートの手前に水場があるのが見える。
冷たくて気持ちがいい!
しばらく、緩い登坂を進むと、ハイカーの休憩所にたどり着く。
さあ、ここから第2の難関。いよいよ菊水山の階段だ。
1510 菊水山(459m)
苦しい。もう、あかん。なに、この階段。太ももが震える。
見上げても全然山頂が見えない。しかたがないので足下だけ見て一歩一歩登る。
B君は先行して登っているが、その姿も見えなくなった。A君と二人してヒーヒーいいながら登る。
やがて、山頂に到着!ふぅ~。と一息。
山頂について記念撮影。すると、高取山でみかけたおじいさんがこちらをみて微笑んでいる。
なんでも、明日は自転車で和歌山の熊野神社まで自転車で出かけるそうな。
思わずひっくりかえるような話をされていた。
足の疲れが治まってから出発した。
予定より2時間遅れだ。このペースでは摩耶山には7時半くらいになりそうだ。
1552 天王吊橋
だいたいにおいて、菊水山の階段が第2の難関だということは知っている。
しかしだ。それよりも次の鍋蓋山がもっとつらいと思う。スカウトもそう言う。
距離もあってなかなか山頂にたどりつかないのだ。スカウト達のアゴも上がり始める。はあはあという息だけが聞こえる。絶対、心拍数は毎分200は打ってるだろうな。そんなことを考えながら登った。
1628 鍋蓋山(487m)
ようやくたどり着いた。距離が長い。長く感じる。
ここまでで、出発から18km。重いザックがつらいし、膝にくる。足は痛んできているがどこが痛いかわからなくなってきている。
山頂付近の広場 鍋蓋山の山頂
携行食のチョコレートと飴を分け合って食べる。身体がエネルギーを猛烈に欲している。
A君が左膝を痛めたようだ。スピードがでなくなってきた。今日中に摩耶山に行けるかどうか微妙な時間帯になってきた。
とにかく行けるところまで行こうと歩き出した。
1740 大竜寺(山門前)
A君は決して弱音を吐かないが、膝を痛めているようだ。ここで無理をすると縦走を中断してしまうことになるかもしれない。目標は完走なので、予定を変更することにした。せっかくテントを担いでいるのだ。20分ほど歩いたところに市ヶ原の河川敷がある。そこでキャンプすることにした。
1800 市ヶ原(茶屋前)
歩数計から逆算すると27km歩いたことになる。
河川敷には誰もいなかった。後で聞いた話では、1週間前にどこかの山岳部らしき集団が10張りほどテントを設営していたらしい。十分なスペースにテントを張る。10分ほどで設営完了した。
B君は初めてのテントだが手馴れた感じだ。河川敷といっても、増水で危険を招く場所ではない。
アオサギが獲物を狙って川辺でじっとしている。
茶屋までは歩いて数分。そこにはトイレと自動販売機がある。
噂によると午後8時には電気を停止するらしいので早めに水分補給に向かう。
ガチャガチャとミネラルウォーターと買っていると茶屋のおばちゃんから声がかかった。
午後6時45分には電気を消すから、それまでに買って欲しいとか。それと、食べ物はテントの中にいれておくようにとのアドバイス。イノシシがでるそうな。
カップラーメンを作って夕食。
A君は、アルファ米と缶詰で食事。B君は、カップ麺。私はカップ麺と缶詰。
近くで座れるくらいの石を持ってきて、たき火をしながらの食事だ。
ベンチャーらしいキャンプだと思う。雨はすっかりあがっているが、風が出てきた。
3人だが、けっこう雰囲気があって退屈しない。
どこがしんどかったとか、あの坂は心が折れそうだとか。何をしゃべったのかよく覚えていない。
もう、横になったらすぐに爆睡しそうな身体の疲れを感じる。
空は雲が流れて星は見えない。ラジオによると明日は晴れるそうだ。
さあ、寝ようか。川で手と顔を洗う。
えっ、A君がテントで宿題をするとか。
2100 就寝
寒くはないが、念のため、レインウェアを着て寝ることにした。
すぐに暖かくなってきて寝入ってしまった。
二日目につづく…。
感想
[1] ザックを背負ってのハイクはペースがかなり遅くなる。
[2] 雨が降っていると滑りやすい。
[3] 水分補給は、公園などの水道を上手くつかえば良いだろう。
[4] 市ヶ原でキャンプをしたのは正解だった。