【富山】 剱岳登山 1日目~室堂から剣山荘まで~

目の前に雷鳥がいた! 2 登山(関西以外)
目の前に雷鳥がいた!

仕事関係の方々から、劔岳に行くというお誘いがあったので喜んで参加させてもらった。
剱岳といえば、2009年に見た映画「点の記」が印象的だった。通常装備で登れる最も険しい山だとか。

さすらい記録

記録:2015.09.11
天気:晴れ
場所:立山連峰
出発:富山駅
到着:剣山荘
地図:山と高原社「剱・立山 2015」
ルート:[1]富山駅→[2]立山→[3]美女平→[4]室堂→ [5]御前小屋 → [6]剱山荘
歩行:5時間
歩数:計測したが実体を表していないので数字は利用せず
距離:約10 Km(直線距離は短いが体感距離は50kmくらい)
体力:★★★(縦走するため体力は必要)
技術:★★★(岩を登るので三点支持ができること)
見所:★★★(剱岳周辺の絶景)
お店:★  (室堂にお土産物屋)
駐車:美女平駅
トイレ:駅、室堂、山小屋
備考:

今回は以下の5名のパーティだ。

★リーダー役 Kさん(50代男性)
登山暦30年以上。雪山にも精通した大ベテラン。大学の登山部出身。
剱岳では雪山登山の経験あり。気象予報士。

★F子さん(40代女性)
登山暦5年だが白馬や槍ヶ岳キレットなどをつぎつぎと制覇してきた実力の持ち主。
大学ではスキー部に所属。

★M子さん(30代女性)
ここ数年で登山に目覚めた。子供の頃はよく登山していたという。
毎週末は10km走るマラソンランナー。

★Yさん(40代男性)
日頃、趣味で自転車やマラソンで体を鍛えてきた。

★私(当時は50代男性)

●山岳保険
日本山岳協会の山岳共済会に加入
●共同装備
ツェルト4人用と2人用、携帯ラジオ、非常食1日分、燃料/ガスコンロ1台

前日は台風10号がやってきて出発が危ぶまれていたが、天気図から11日は晴れると踏んで登山に行くことになった。

●9月10日

前日は富山にホテル宿。各自、仕事の都合があるので適当なところに前泊することになった。

1950 ウィステリアホテル富山

ウィステリアホテル富山に宿泊。なんと3500円。普通のマンションの一室。一人では広すぎる。駅から5分。
コスパ良すぎる。コンビニで食材購入した。
11日の朝食(パン)と昼食(弁当)、 12日の朝食(パン)と昼食(パン)を購入。

2200 就寝

●9月11日

0400 起床

 朝食パンとコーヒー。気分は上々。

0445 チェックアウト

0510 富山駅集合

メンバーは各々どこかのホテルに泊まっていたらしい。 手に朝食代わりのパンや飲み物をぶらさげている。 富山のコンビニは夜11時はしまってしまうのには驚いたらしい。

0529 富山

ICカードは使えない。改札口にはそれらしきタッチパネルがあったが、駅員曰く、ICカード用ではないとのこと。 電車賃1200円
ハイカーが集まってきた。
2両編成の始発電車に揺られて終点の立山駅を目指す。 1時間ほどの電車旅だ。うっすらと遠くに立山が見える。
ガスってる… 。

0620 立山駅(標高475m)

10数名の登山客が降りた。ここからケーブルに乗る。
往復4320円の切符を買う。たくさんの人が改札口に並んでいる。
意外にアジアからの観光客が多いのに驚いた。
ここまで車で来ている人もいるようだ。

0700 ケーブル立山駅

たった7分乗るだけだ。
ぎっしり客を乗せたケーブルがユルユルと登っていく。
昔、黒部ダムを建設していた頃に、このケーブルで資材を運んだらしい。

0707 ケーブル美女平駅(標高977m)

がらんとしている。外は相変わらず霧雨。
すでに標高1000メートル近い。 ここからはバスになる。

0725 高原バス

荷物が10kg 以上ある場合は300円の荷物券が必要だ。
そばに計量機が置いてある。誰も計ろうとする人はいない。
係員は手慣れたもので、左手にバネ計りをぶら下げて、これはという登山客のザックをちょっと持ち上げてはチェックしていく。
かなりの確率で10kg オーバーを発掘していく。
長年の感というやつやな。
やがてバスが来て、2台に分乗する。
バスはアルペンルートをくねくねと上っていく。
ポスターでもおなじみのコースだ。約1時間ほど乗っていた

0821 室堂(標高2450m) 気温6.1度

たくさんの登山客がいる。 全員がレインウェア仕様。
トイレを済ませ準備を整える。 外は霧雨だ。
ソバの販売が開店した。メンバのひとりが、一杯注文する。
この先、まともな物を口にすることがないかもしれないと心配していた。

0853 出発

気温6度。寒い。 かといって、レインウェアの下に着込むと汗をかくだろう。
ザックにカバーをつけるかどうかでひと悶着。
結局、着けることになった。 全員で記念撮影。
撮影していただいた方から情報を収集する。立山連峰の縦走を目指してきたが今日は撤退するとのこと。

さあ、どうする?
リーダーの判断で立山連峰のコースは断念した。とにかく宿泊予定の剣山荘を目指すことになった。
アジアからの登山客も多い。

0900 室堂散策路

石を敷き詰めた道を歩いていく。 室堂散策路というのだそうだ。
ゴツゴツとして登山靴では歩きにくい。 地獄谷と称する硫化アンモニウム臭のする階段道を通りぬける。
途中でハイマツの中で数羽の雷鳥を見かけた。人間に驚く風でもなくエサをついばんでいる。
すぐ近くで雷鳥を見かけることができてラッキーだった。
こういう天候の時でないとやってこないんだとか。

0934 雷鳥沢キャンプ場(2260m)

やがて雷鳥沢キャンプ場に降り立った。
目のまえに川が流れている。
木橋を渡る。右に曲がるとゴツゴツした河川敷の道だ。
このコースは標識があまり充実していない。
先頭をいくリーダーが、途中で道を間違っていることに気づいて後戻り。10分のロス。

1005 御前小屋へのルートへ

結局、先ほどの橋を左に行くべきであった。
ここから長い長い道を登っていく。 登山道には大きな岩からこぶしくらいの石までビッシリ敷き詰められていて歩きにくい。 つまり、靴底が平らな地面を踏めない。
立山連峰自体がそんな感じだ。
トレッキングシューズではなく軽登山靴を履いてきて正解だった。 靴底が固いので、石を部分的に踏んでも足裏への負担が少ない。

相変わらず霧雨が周囲を覆っていて、見通しは全く効かない。遠くはガスっている。そんな天候を見るだけですこし憂鬱になる。
でも、天気予報では明日は晴れだ。

橋のたもとから御前小屋までの標高差は約450mだ。
単調だが勾配のある砂利道だ。 山頂から石が吹き出てん来たんじやないかというくらい道には石がゴロゴロしてきて歩きにくい。 登山道の感じが伊吹山に似ている。
雷鳥坂にさしかかる。 つづら折りの厄介な坂でかなりしんどい。
雨がメガネを曇らせる。足下しか景色が映らない。

1154 御前小屋 (標高2760m)

やっと到着した。
風が強く吹いている。 汗びっしりだがすぐに体が冷える。 小屋に駆け込んだ。数人の先客がいて、ソバを食べていた。美味しそう。

F子さんが頭が痛いという。お腹もいたいとか。
高山病の症状だ。鎮痛剤を飲んで様子をみるということになった。
しばらくすると冷えた体が暖まってきた。

小屋の中はあたたかい。携帯のアンテナは3本立つ。なにも頼まないまま出発することになった。午前小屋からは5本ルートが延びている。山小屋に一番近いルートを選択する。

1221 出発

山の側面に延びる砂利道を下る。
相変わらずの霧雨だ。景色は見えない。 ガレ場を通るときに濡れた岩で滑らないように足を運ぶ。けっこう気を使う歩き方だ。
途中で雪渓を2つ横切る。トラバースするという。まだ、雪は溶けていない。
草原には黄色い葉の高山植物が群生している。 オヤマリンドウを数本見かけただけで他の花は見なかった。シーズンは終わっているのだろう。 ただただ、前を人の足元を見ながら歩くのみ。
やがて、下りになりうっすらと山荘が見えてきた。
目標が視界に入ると元気が出てくるもんだ。
山荘の目の前のハイマツに雷鳥がいた!

1332 剣山荘(標高2475m)

8850歩。宿泊料8500円
体がすっかり冷えてしまった。
今日はここで泊まる。なんだかうれしい。

資料によると剣山荘は平成18年の豪雪のため、倒壊したのだそうだ。
今の建物は平成19年に再建したので、まだ新しい。地元の方は、剣岳を剱岳と表記するので、山荘も剣山荘ではなく剱山荘というのかと思っていたが、そうではなく、この山荘のサイトでは「剣山荘」と表記されている。

濡れた着衣を乾燥部屋で乾かす。ひとりにつきハンガーを2本貸してもらった。
靴のタグもいっしょにもらう。登山靴はみんなよく似ている。間違ってだれかに履いていかれたら登山も台無しだ。
乾燥部屋にはぎっしりとレインウェアが干してあった。真ん中に石油ストーブが一台設置されている。端っこには、縦型のファンヒーターが一台。これだけ密集していたら乾かんな。

一泊夕食付きで8500円。弁当を頼むと1000円となる。
どこの山荘でも弁当はだいたい1000円だな。ご飯に魚の切り身等がはいってる簡素な弁当だ。
もったいないので、朝食代わりにどら焼きを用意してきた。

今日の宿泊客は60人ほどだ。
二段ベッドの8人部屋。それぞれに高山植物の名前が付いている。
私たちは黒ユリという部屋。夕食は5時というのでそれまで休憩することにした。ずぶ濡れのウェアを着替える。

ちょっとひとごこちつく。 それじゃあと、持参した焼酎を一杯飲むことにした。するとすぐに睡魔が襲ってくる。しばらく昼寝。
外は相変わらず雨が降っている。風も強くなってきた。
アナウンスがあって温水シャワーが使えるとか。山荘で温水シャワーとは贅沢やなあ。ありがたい。
携帯の電波は受付の前のスペースでアンテナが3本立った。充電するコンセントを探したが、部屋の中にはなかった。

1700 夕食

食堂は満員。熱気でムンムンしている。グループと単独登山者同士と席が分かれていた。
夕食は豪華だったのでちょっと驚いた。
ご飯を食べながらテレビの明日の天気予報にくぎづけだ。
ここにとまってる人は、ほとんどが剱岳登山だろう。
どうやら明日は晴れるようだ。ラッキー!

1930 就寝

明日は午前3時起きだ。本当は2時に出たいくらいだとか。
装備を点検する。不要な荷物は山荘に置いていく。
GPS の電池はいつの間にか切れていた。充電式電池は持ちがよくないな。今度から普通のアルカリ電池をもってこよう。
他のメンバーは寝入ったようだ。耳栓を持参している言っていたので物音も気にならないのだろう。
こんな時間に眠れるかと心配したが爆睡。

二日目に続く…。
【富山】 剱岳登山 2日目~剣山荘から剱岳まで~

感想

[1] 天候次第でルートを決定すること。無理は禁物。
[2] 寒さ対策は十分に
[3] 高山病を心配するかたは処方薬を持参したほうがよい

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