【静岡】富士山 ゼロからの挑戦 2日目 2019

さすがにしんどいか2 登山(関西以外)
さすがにしんどいか

海抜ゼロから富士山山頂を目指して登山するベンチャー隊のクレイジーな話の二日目。

さすらい記録

記録: 2019.07.27
天候:雨(台風6号接近)
場所:富士市
出発:丸火自然公園グリーンキャンプ場(標高500m)
到着:PICA表富士グリーンキャンプ場(富士山2合目 標高1200m)
地図:富士山登山ルート3776
行程:[1] 丸火自然公園→[2] ふじひのきパーク→ [3] 天照教社→ [4]PICA表富士 
歩行:7時間(実質4時間)
距離:16km (GPSによる記録)、平均4km/h
高低:632m
参加:O隊長、Y副長、私、たか、あき、がくと、きょうか、さとし
装備:3泊4日に必要なもの。ザック重量約15kg(テント一式、水、食料、着替え等)

0600 起床

やっぱり、外は雨だった。天気予報って当たるんやな。

昨晩は、ザーザーという雨音に何度も目が覚めたが、すぐに寝入ってしまった。ゆっくりと体を持ち上げてみると、肩と背中が傷んでいる。脚は大丈夫だ。まだまだいける。10時間も寝ると、体もずいぶん楽になっている。

テントを裏返して、少しでも乾燥させる。朝食は、菓子パン。みんな元気にもぐもぐ食べていた。恐るべしスカウトたち。回復力は半端ない。それに、良くしゃべることしゃべること。元気の源かも知れんな。

昨日のスカウト先導のペースのことで、O隊長が「たか」に相談。今後のことを勘案して、私が先導することになった。要するに、このグループでは最高齢の私のペースがいちばんゆっくりなのだ。

0830 出発

予定では9時の出発だが、30分早めて出発することにした。二日目の距離は短いのでゆっくりのスタートでもいいが、台風6号のこともあるのでさらに余裕を持つことにした。

キャンプサイトで記念撮影をしてから出発。止んでいた雨が降り出している。私を先頭に1列で出発。

0910 県道469号に合流

雨が激しくなってきたので、レインウェアを着用するように指示した。ふと見ると「がくと」がTシャツのままでいる。

どうしたん?と聞くとレインウェアが蒸し暑いから脱ぎました。もう、(汗でぐしゃぐしゃなので)濡れてもいっしょです。との答え。

これから先は、ひたすらアスファルトの道を歩くことになる。時折、車が通り過ぎていく程度だが、タイミングが悪いと盛大な水しぶきをかぶることになる。ダンプカーは容赦なく激しい水しぶきをかぶせるが、乗用車はみんなわれわれを意識して遠回りにゆっくりと追い越していく。ドライバーはわたしたちを驚いたような目で見ていく。そりゃそうやろな。こんなところをこんな天気で歩いているなんて。私もそう思う。みんな沈黙して歩いていて、雨音だけがしばらく聞こえる。

0930 ルートに合流

雨はパラパラ程度になって止んできた。黙々と歩くのみ。平坦な道なので、時速4kmくらいの速度は出ているだろう。雨のため気温が低くなってるのかノドも乾かない。この雨の中、歩いているのは私たちだけ。

1000 石油採掘跡(トイレ)

ルートから少しはなれたところに簡易トイレがある。2日目は、トイレは都合2カ所しかないので、かならず立ち寄る必要がある。でも、だれもトイレに行かないので、5分ほど休憩したらすぐに出発することにした。
ひたすら歩くのみ。車なぞは通らない。林道大渕線というのだそうだ。雨はどうやら上がったみたいだ。

1110 ふじひのきパーク中継点(標高950m)

いきなり中継点に出くわした。スタンプでもあるのかと思いきや、何もない。案内図が表示してあった。ここで小休止して、レインウェアを着替えた。蒸し風呂のようだ。あと15分ほど歩いたら、屋根のある休憩所があるはずだ。トイレもそこにある。

富士山スカイラインへと続く林道を進む。急に雨が降り出してきた。

私は傘を差すことにした。レインウェアを着ているので傘を差さなくてもよいのだが、そうするとメガネが雨に濡れて視界が悪くなる。先導している以上、前が見えないと役に立たないので傘を差して歩いた。

1130 ふじヒノキパークの休憩所

ここは唯一屋根のある休憩所だ。簡易トイレもある。やれやれ。少し早いがここで昼食にしよう。この先、屋根のある休憩所はない。汗と雨で濡れたウェアを着替えてパンを食べる。外はザーザーと雨が降っている。
食べるというのは、いつの時でも元気が出るものだ。みんな、いっぺんに元気になった。そして、よくしゃべる。「がくと」のスマホは雨水の影響で、スピーカーが割れるようになったらしい。これはやらかしたか。「あき」は足にマメができたとかいって絆創膏を貼っている。O隊長は、消費カロリーの確認に余念がない。今日も2000Kcalを超えそうだとか。「たか」は、連続写真を作成するためのピンポイント写真を撮ってる。スタート時点から撮影しているけど、いったいどんな写真になるのだろう。「さとし」は物静かに着替えて、物静かにパンを食べている。
私は行動食として、透明ボトルに柿ピーとドライフルーツを入れたものを携帯してる。フタを開けて、ガラガラ―と口に入れる。カロリー補給に便利だ。今度用意するときは、もう少しフルーツの配分を多くしよう。

1158 出発

このペースで歩けば、2時ごろには目的地のPICA表富士キャンプ場に着くだろう。この天候なので、早いに越したことはない。

さあ、行こうぜ。と歩き出した。ここから、台風6号に本格的に遭遇することになった。
もし、私一人でこのルートを歩いていたら、心が折れていたかもしれない。大いなる自然の驚異には慄くしかない。こうやって、パーティーで歩いているからこそ、この難関を乗り切れるのだろうと思う。みんな、しんどいのにもかかわらず、明るく元気だ。

1230 天照教社

土砂降りの雨とは、このことを言うのに違いない。それほど激しい雨だ。私は傘を差しているので、雨音が傘で増強されて余計にひどい雨に感じる。道路には、そこかしこに川ができて、茶色い雨水がうねるようにながれている。もはや川でないところを選んで歩くこともできない。

いきなり右前方から、真っ茶色の水がざあ〜と流れ出して来た。その向こうには滝のような川が濁流を呑んでいるのが見える。土砂崩れの前兆かもしれないので。みんなに早く通り過ぎるように言う。やがて、その小さな流れは大きな川のようになってわれわれとは反対方向に流れ出した。

あまりの激しい雨に、途中で休憩することもできない。しかし、気温は25度を越えているので寒くはない。スカウトたちは、この豪雨を楽しんでいるようでもある。

1330 富士山スカイラインの分岐

小休止。激しい雨は止む気配はない。とうとうここまで来たか。 本日の目的地である PICA表富士のキャンプ場まではあと40分ほどの距離になる。

後で知ったのだが、この時間帯の1時間当たりの降雨量は22.5mmだったとか(気象庁のデータ)。つまり、バケツをひっくり返したような雨ということだ。前後の時間帯の雨量はそうでもない。まさにこの時間帯だけがどんぴしゃりの土砂降りだったわけだ。やられた。しかし、このような経験もなかなかできないので良しとする。スカウトたちにとって、今後のトレッキングにプラスになるだろう。

ここから、まっすぐの上り坂になる。たまにバスが降りてくると、運転手がわれわれをガン見してくるのがわかる。こんな日に歩いている奴は、どうかしてるぜ!という眼差しだ。
しかし、スカウトたちは相変わらず元気で、そして、陽気に歩いているのであった。

これだけ濡れると、少々雨が降ってもどうでもよくなるから不思議だ。吹き出る汗なのか、土砂降りで染み込んでくる雨なのか。わからなくなってくる。

とにかく、キャンプ場まであと少しだということと、もう少しでお湯のシャワーを浴びられるということでハイな状態になっているのであった。もちろん、この豪雨の中で、どうやってテントを設営しようかなどとは考えもしない。

1400 PICA表富士グリーンキャンピング場

雨が少し小降りになって、代りにガスが出てきた。と、思ったら今日の目的地であるキャンプ地に到着した。PICA表富士グリーンキャンプ場だ。

ここで、3つ目のスタンプをゲットする。スタンプ場はバス停も兼ねていたが、その横には、27日と28日のバスは運休するという張り紙がしてあった。えっ、3日後に合流するスカウトは来れるのか?と心配になった。

初日に出合ったトレランの人々はその日のうちに2日目の表富士まで歩くと言っていたが、5合目のゲートが閉鎖されたということは、山頂はいけなかったかもしれない。気の毒。

雨の隙間をねらって記念撮影してから、キャンプ場の受付に行くことにした。

1415 受付で幸運が

広々としてきれいな設備だ。O隊長が、玄関から受付まで広い廊下(というか広間)を横切り受付をした。

みなさんはこの雨の中、テントを設営されますか?と聞く。
ん?

 当施設では、富士山ルート3776に挑戦している方に限定サービスを提供しています。キャビン宿泊なら、3776円でご宿泊いただけますよ。もちろん、布団もあります。他に特典として、カップ麺と水500mlにプラスして、通常はゴミの引き取りは220円いただくところが無料です。普通は、4人で一室なんですが、6名でも寝られないことはありません。

われわれの事前予約では、テントサイト一人につき1600円を支払う予定であった。この台風のなか、キャビンに宿泊できるなら3776円は安い。この天候なので、キャビンなどのキャンセルもあったのかもしれない。こんな時に、わざわざキャンプに来る人もいないだろうなどと考えていると、O隊長は相談するまでもなく即決した。安全には代えられない。賛成。

案内の方のナイスな提案に、ちょっと気分が明るくなったメンバーにさらに良いニュースがもたらされた。

私は、事前にネットでこのキャンプ場に関する情報を見ていたが、ある方が、「ここから宅配便で不要な荷物を自宅に送り返した。」というようなことを書いてあるのを思い出した。

そこで、スタッフの方に聞くと、確かに宅配便を利用できるとのこと。ただし、着払い専用になる。また、梱包材は用意されていない。という。梱包作業につかえるような段ボール材がないかどうかを聞いたところ、3つほどなら不要なものがあるとのこと。ラッキー!

明日以降、帰宅するまでテント一式は不要である。最低でも3kgはザックを軽くすることができるぞ。これは体力温存に大きなアドバンテージになる。

スカウトたちは、幸運の連続に、案内の方はイケメンやったな、親切やったなとほめまくっていた。もう一人の方は、現役のボーイスカウトのリーダーだった。道理で親切なはずだ。

1445 キャビン

宿泊所の準備ができたとの知らせに、6人がぶらぶらキャビンに入った。高床式住居だ。

6畳ほどの畳の部屋と4畳半くらいの台所とトイレまであるキャビンである。6人分の布団やマットレスが準備されていた。さらに、オイルヒーターまであるではないか!十分である。サイコー。テント立てなくて済む。神様ありがとうございます。などと心の中でつぶやきながら、この幸運に感謝した。

すぐに着替える。びしょ濡れになったザックカバーはデッキにおいて、靴は部屋の中にある靴置き場に。オイルヒーターを近くにもってきて、濡れた靴を乾燥させる。持参した細引きロープを張ってレインウェアを干す。スカウトたちは手慣れた感じでキビキビと準備をしていく。

さあ、シャワーだ。男女別に温水シャワーが浴びられる。これが一番の楽しみだ。2人ずつ順番にシャワーに行くことにした。(傘が二本しかないから)

シャワールームは、一度に5人くらいが使える設計になっていて、なんと、ドライヤーまで設置されていた。いくら、気温が高いからと言っても、長い間、雨に打たれていたら体も冷えてくる。暖かいシャワーには生き返る思いだ。ありがたい。「がくと」がずっと温水を浴びていたい気持ちですと言っていた。3泊4日のキャンプでは、どこでお風呂(またはシャワー)に入れるかは大きなポイントだと思う。疲れが癒されるし、健康管理にもよい。

1600 夕食

特に決めたわけではないが、おなかが減ってきたので夕食にした。私は持参した尾西食品のアルファ米「赤飯」とピリ辛スープ。それに、カップ麺。

赤飯はなかなか美味しい。たまたま、「がくと」も同じものを持ってきていた。なにやらアルファ米を2つ食べるらしい。よく食べる。
ふと、横を見ると無口な「さとし」も何やらアルファ米を食べている。

「さとし」は久々にベンチャーに復帰したので体力的に心配していたのだが、杞憂に終わった。けっこう、体力あるやんと言うと、ぼそっと、ありがとうございます。と答える。高校生になって背が急に伸びた感じがする。彼のザックはでかいので重すぎるのではないかと見ていた。明日、宅配便で送り返す荷物は、少なくとも5,6kgはあるに違いない。よくもまあ、ここまで担いできたなと感心する。話を聞くと、一人で事前訓練してきたそうだ。なるほど、だから、ここまでついてこれたんや。「そなえよ常に」か。えらい。

すると、おもむろにカードゲームを取り出して、みんなと始めた。えっ、そんなん、持ってきたん?50枚はあるやん。気晴らしも必要か。

1800 就寝

明日の予定について簡単にミーティングする。

O隊長の提案により、もう、寝ることにした。みんな、かなり疲れているし、明日はさらにしんどい行程が待っているからだ。それにしても12時間も寝られるだろうか。

O隊長とスカウトたちは真横に並び、私は台所の端にマットレスを敷いて寝ることにした。雨音は次第に止んでいった。
横になるやいなや、みんな一斉に寝息を立て始めた。予想以上に疲れているらしい。

3日目に続く

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